週末DTMerの現況~AIツール活用に関して

これまで週末DTMerとして活動してきたわけですが、昔の(10年前の)状況との比較をしておきたいと思います。

1.AI技術の進捗による恩恵を受ける

10年前の「人工知能」は人間が教えたもの以上のもの、を創作することはできませんでした。例えば今使っているBIAB(Band in a Box)の自動作曲なども、人間が与えたフレーズをランダムに再現しているだけです。

一方、最近の人工知能は、機械学習の精度が進みました。その結果深層学習の練度が上がり、プログラム自身が学習できるようになっています。さらにビッグデータを活用し学習能力が飛躍的に発展しています。

DTM業界でも、さっそくこれを活用したツールが送り出されています。

その結果、Alツールを使えば、一瞬にして目的の作業が完了するといった具合に、作業時間短縮に寄与しています。

2.バイアスの影響を考慮する必要がある。

AI活用ツールを使った結果、相応の恩恵を受けているのが現在の状況です。

しかしその一方でAI活用ツール「だけ」に頼った場合、時々違和感を感じる成果品を受けることがあります。「たしかにピアノとボーカルが被っているけど、最初からピアノの周波数をガチガチに削るんじゃないんだよ。ピアノの聞かせどころはピアノの音を前に出したいんだよ」みたいな。

結局AIはビッグデータで多く出現しているパターンを確率的に踏襲することになるでしょうから、全体最適を保ちつつ部分最適を考慮する形になると思います。よって自分が期待していた成果が出て来ない事はあり得ますね。この場合、そもそもデータの全体集合の中に非倫理的なバイアスが潜んでいるのかも知れません。

現状ではAIが影響を受け得るバイアスの可能性を考慮して、最後は人間による調整が求められるのだと思います。事実、AIツールを世に送っているiZotopeやらソニブルなどのAI製品の謳い文句は「〇〇支援」になっていて「完全自動〇〇」にはなっていません。

実際の活用でも最後は人間の手が入いる事が必要ですね。

3.そう言ってもやっぱりAIは便利だよね。

最終的に人間の手を加える必要があると言っても、やっぱりAIツールを活用すると、いろいろと捗ります。

問題点を考慮しながら、今後も楽しく使っていきたいです。

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